最近、新しい投資手法として不動産投資型クラウドファンディングが注目されています。
不動産投資なのに1万円から始められて、スマホでできることが大きな特徴です。
あなたも、仕事で忙しく、投資の勉強・運用になかなか時間が割けない状況で、不動産投資クラウドファンディングに魅力を感じたのではないでしょうか。
そして、より詳しく不動産投資クラウドファンディングについて理解したいと思ったと思います。
そこで不動産投資クラウドファンディングの仕組みから、メリット・デメリット、おすすめの事業者まで、この1記事ですべてがわかるようにまとめました。
目次
- 1.不動産投資型クラウドファンディングとは?
- 2.不動産投資クラウドファンディングのメリット・デメリット
- 3.実際に不動産投資クラウドファンディングを行っている人の口コミ
- 4.不動産投資型クラウドファンディングの収益性
- 5. 不動産投資クラウドファンディングのリスク
- 6.不動産投資クラウドファンディングに必要な投資コスト・税金
- 7. 不動産投資クラウドファンディングを始めるまでの流れ
- 8. 不動産投資のクラウドファンディング事業者の選び方
- 9. プロが本当におすすめする不動産投資クラウドファンディング事業者
- 10. 不動産投資型クラウドファンディングを始める上でインプットしておくべきこと
- 11. 不動産投資型クラウドファンディングに関してよくある3つのQ&A
- まとめ
1.不動産投資型クラウドファンディングとは?
クラウドファンディングとは、1つのプロジェクトを実現するために、複数の人から出資を募る資金調達の方法です
その仕組みを利用して、不動産投資を行うプロジェクトが、不動産投資型クラウドファンディングです。
それでは具体的に、仕組みや特徴などを解説します。
1-1. 仕組み
不動産投資型クラウドファンディングは次のような仕組みで成り立っています。
(1)複数の投資家が物件取得・運用のために出資する
(2)集まった資金を使って、クラウドファンディング事業者が物件を取得し、運用する
(3)運用期間での賃貸収入、運用期間終了後の売却益から投資家へ分配金が払い出される
したがって、不動産投資型クラウドファンディングの収益構造は、「賃料収入」もしくは、「賃貸収入+売却収入」が配当として投資家に分配されます。
また、物件の運用は専門家であるクラウドファンディング事業者が行います。
そのため、出資者はお金を出したあと、分配金を受け取るまで何もすることはありません。
投資家にとっては、時間も手間もかからない仕組みです。
1口1万円から出資できるクラウドファンディングサービスが多いですが、出資口数上限が定められているところもあります。
出資するときには、何口まで出資できるのかを確認するようにしましょう。
1-2. 不動産投資クラウドファンディングの特徴
不動産投資クラウドファンディングの特徴は、投資家が出資する目的が”不動産投資”に限定されることです。
一般的なクラウドファンディングでは、新製品の開発や地域活性化のためのプロジェクト実現のために出資します。
それに対して、不動産投資クラウドファンディングでは利回りを得られるところが大きな違いです。
1-3. 市場規模と将来展望
引用先:矢野経済研究所
2017年度の調査結果で少し古いですが、クラウドファンディングの市場規模は年々増加しています。
それは、不動産投資クラウドファンディング型も同様です。
ファンド型の市場規模は2017年度で約50億円にまで達していました。
このときはまだ、不動産特定共同事業法が改正されたばかりで、不動産投資クラウドファンディングが今よりも話題となる前です。
この法改正を機に、不動産事業者が不動産クラウドファンディングに参入しやすくなりました。
その結果、数多くの不動産クラウドファンディング事業者が誕生しています。
さらに、日本国内において、少子高齢化や年金制度の問題から、資産運用の必要性が20代から高まっています。
様々な投資手法の中でも安定している不動産投資クラウドファンディングは、今後も拡がっていくことでしょう。
投資家にとっても使いやすい環境が整えられることが期待できます。
1-4. 投資先は、区分マンション、ホテル、商業施設などの「不動産」
不動産投資クラウドファンディングでの投資先は、不動産です。
個人投資家が購入するような区分マンションから、個人では購入が難しいホテルや商業施設まで様々な不動産が投資対象となります。
このような不動産でも、複数の投資家がお金を出し合うことで、1人あたり1万円~数万円という不動産投資としては少額で始めることできます。
1-5. 不動産投資・ソーシャルレンディング・REITとの違い
不動産投資クラウドファンディングと混同してしまいやすい投資手法に、
・現物不動産投資
・ソーシャルレンディング
・REIT
の3つがあります。
これら3つと不動産投資クラウドファンディングの違いをお伝えします。
現物不動産投資との違い
まず、現物不動産投資との大きな違いは、現物不動産を取得するかどうかです。
不動産投資では、現物不動産を取得し、管理・運用も投資家が主体となって行います。
管理会社に委託する場合も、その管理会社は投資家が自分で探して契約を結びます。
対して、不動産投資クラウドファンディングでは、出資しますが、得るのは「配当を受け取る権利」です。
不動産の所有権を取得するわけではないので、登記も必要なければ、不動産取得税などの税金を納める必要もありません。
また、管理・運用、その他諸手続きは、クラウドファンディング事業者が行います。
そのため、不動産投資に比べて初期費用がかからず、始めやすいです。
ソーシャルレンディングとの違い
次にソーシャルレンディングとの違いについてです。
大きな違いは、投資家が受け取る分配金の性質です。
ソーシャルレンディングでは、不動産を担保に投資家から集めた資金を貸し付けて、その返済にかかる利息を投資家へ分配するものです。
返済にかかる利息は一定なので、出資時に想定された利回り以上に分配されることはありません。
一方で、不動産投資クラウドファンディングでは、賃貸収入と売却益から投資家へ分配されます。
したがって、運用実績によっては想定利回りよりも高くなることもあれば、低くなることもあります。
また、ソーシャルレンディングでは、どの企業に貸し付けを行っているかはわからないので、資金の用途が明確ではないです。
不動産投資クラウドファンディングでは、具体的な物件情報が開示されているので、資金の用途がはっきりしているという違いがあります。
REITとの違い
最後に、REITとの違いです。
REITは「不動産投資信託」という不動産を中心とした「金融商品」のことです。
証券市場で取引されており、FXや株式のように売買が簡単です。
この点で、不動産投資クラウドファンディングとは大きく異なります。
不動産投資クラウドファンディングでは、出資したあと、途中で売却することは難しいです。
通常の不動産売却と同じように、自分で購入希望者を見つけ、価格交渉をし、契約書を結ぶなどの手続きをする必要があります。
流動性の高さがREITとの大きな違いです。
2.不動産投資クラウドファンディングのメリット・デメリット
不動産投資クラウドファンディングを始めるにあたり、どのようなメリット・デメリットがあるかをお伝えします。
主なメリット・デメリットはそれぞれ4つです。
2-1. メリット1.少額から気軽に不動産投資ができる
通常の不動産投資であれば、数千万円から数億円は必要です。ローンを組んで始めるといっても、自己資金で最低100万円近くはかかります。
その点、不動産投資クラウドファンディングでは1万円から出資できるものが多く、不動産投資なのに気軽に始められます。
将来的には本格的な不動産投資を始めたいという人にとっても、その練習として物件の選び方などの参考になるでしょう。
2-2. メリット2.利回りが安定している(平均4%~5%)
2つ目は、利回りが安定していることです。
不動産投資クラウドファンディングの配当金の資金源は、賃貸収入が主です。
賃貸物件をイメージしてもらえればわかりやすいですが、入居者が決まったあと、ほとんどの人が数年単位で住み続けます。
景気が悪くなったからといって、引っ越しする人は稀でしょう。
そのため、安定した賃料収入を得られます。
また、売却価格についても、大地震など起きない限り、大幅に下落することはあまりありません。
景気に左右されず、安定した利回りを得られることはメリットです。
2-3. メリット3.安全性(優先劣後構造)
3つ目のメリットは安全性です。
不動産投資クラウドファンディングも投資なので、元本割れするリスクがあります。
しかし、「優先劣後構造」という投資家のリスクを小さくする仕組みを取り入れている事業者が多いです。
事業者が劣後出資として、投資家が優先出資としてお金を集め、不動産を取得します。
この仕組みにより、不動産投資で損失が出たときには、最初に劣後出資分から損失を負担します。
そして、劣後出資分では負いきれなかった損失を優先出資分で負担することになります。
特に、不動産投資クラウドファンディングの運用者は専門の事業者です。
そのため、万が一、不動産投資が失敗したとしても、劣後出資分で損失負担が完了する可能性が高いです。
このように投資家の元本割れリスクを限りなく小さくしている点で、他の投資手法に比べても安全性は高いといえます。
劣後出資割合は、クラウドファンディング事業者によって異なるので、出資する前に確認するようにしましょう。
2-4. メリット4.スマホから不動産投資ができる手軽さ
4つ目のメリットは手軽さです。
不動産投資クラウドファンディングは、スマホから出資する物件を選び、契約まで完結できます。
そして、株式投資やFXのように常に値動きをチェックする必要もありません。
スマホで出資したあとは、分配金を受け取るまで待つだけの手軽な投資手法です。
ほったらかしで問題ありません。
次に、不動産投資クラウドファンディングのデメリットについてです。
2-5. デメリット1.商品が少ない
1つ目は、出資できる商品が少ないことです。
多くの銘柄から選べる株式投資や、実際の物件を購入する不動産投資に比べると出資できる商品がほとんどありません。
今すぐに出資できる商品は、複数の不動産投資クラウドファンディングサービスを見ても、10程度でしょう。
商品が少ないので、出資したいのにできないという状況になりやすいことがデメリットです。
2-6. デメリット2.利益率は投資商品の中で真ん中くらい
2つ目のデメリットは利益率です。
安定した利回りを得られる一方で、利益率は投資商品の真ん中くらいです。
平均は年間利回りで4%~5%となっています。
この利回りは、安全性の高い定期預金や債権投資よりも高いですが、株式投資やFXよりも低いです。
そのため、短期間での資産構築は難しく、長期で安定した運用をしたい人に向いています。
2-7. デメリット3.出資~配当払込日までは出金できない
3つ目のデメリットは、流動性の低さです。
不動産投資クラウドファンディングでは、出資から配当払込日まで原則、出金することができません。
FXや株式投資では、売買が簡単ですが、不動産投資クラウドファンディングでは難しいです。
そのため、運用期間の半年~1年は、出資したお金は使うことができないと思ってください。
不動産投資クラウドファンディングに出資するときには、余剰資金を使うことが大切です。
2-8. デメリット4.人気案件には応募が殺到するため落選の可能性がある
4つ目のデメリットは、人気案件に出資できない可能性があることです。
条件の良い物件や想定利回りの高い物件、話題性が大きな物件は人気案件になりやすいです。
その結果、多くの出資希望者が集まり、募集開始すぐに上限に達してしまうこともあります。
また、抽選制であっても、応募が殺到して落選の可能性が上がります。
商品の募集があったとしても、必ず投資できるとは限らないことがデメリットです。
3.実際に不動産投資クラウドファンディングを行っている人の口コミ
それでは実際に、不動産投資クラウドファンディングを行っている人の口コミを紹介します。
まずは良い口コミです。
3-1. 良い口コミ
不動産クラウドファンディングは、忙しい方でもほったらかしでいいのでとても楽です。
次に良くない口コミです。
3-2. 良くない口コミ
需要に対して、供給事業者がまだ少なく、応募しても抽選に落ちてしまい、買えないという方が多いです。
3-3. 総評
口コミを見てわかるとおり、少額から投資でき、ほったらかしで運用できるところが評価されています。
対して、商品数が少ないこと、人気物件はすぐに募集締め切りとなって出資したくてもできないことが頻発していることが不動産投資クラウドファンディング全体の課題です。
「口コミ」の数は少ないので、不動産投資クラウドファンディングが普及するにつれて、より多くの種類の口コミが見つかるようになるでしょう。
4.不動産投資型クラウドファンディングの収益性
不動産投資クラウドファンディングの収益性は、投資商品の中ではミドルリターンに分類されます。
4-1. 業界の平均利回りは大体4%~5%
不動産投資なのでその収益性は物件によって異なりますが、業界平均利回りは4%~5%です。
不動産投資の利回りが10%前後なので、それに比べて低く感じるかもしれません。
しかし、一般的な不動産投資ではローンを組んでいることが多いです。
そのため、利回りが高くても、ローンの返済に利息がかかります。
その利息と運用の手間を考えれば、不動産投資クラウドファンディングの利回り4%~5%は低くありません。
運用の手間をかけずに、4%~5%の利回りを得られるメリットは大きいです。
4-2. 実際に1万円出資した際の収支事例
実際に利回り4%で1万円出資した際の収支事例です。
運用期間が15ヶ月だった場合、合計で500円(源泉税控除前)の配当を期待できます。
一定期間出金しない共通点がある定期預金の金利0.01%と比較すると、400倍も大きくなります。
5. 不動産投資クラウドファンディングのリスク
不動産投資クラウドファンディングによる利回りは、不動産経営によって生まれます。
したがって、不動産投資にかかるリスクと同様のリスクが、不動産投資クラウドファンディングにもあります。
具体的には、次の3つです。
(1)空室リスクによる賃料収入減
(2)地震などによる建物倒壊リスク
(3)不動産価格下落による売却益減
5-1. 空室リスクによる賃料収入減
賃貸経営では、必ず満室になる保証はありません。
また、満室になったとしても、入居者の事情で空室が生まれる可能性があります。
そして、空室ができると、その分の賃料収入は入りません。
その結果、想定利回りよりも下回ってしまうリスクがあります。
出資するときには、立地や間取り、周辺環境などを調べて、空室リスクが低い物件を選ぶことが大切です。
5-2. 地震などによる建物倒壊リスク
2つ目が地震などによる建物倒壊リスクです。
2011年の東日本大震災では、多くの建物が倒壊しました。
また、地震以外にも、津波や台風、豪雨による冠水、火災による消失などのリスクもあります。
もし天災によって建物が倒壊してしまうと、賃料収入どころか売却益も入りません。
しかし、気候など自然は私たち人間がコントロールできるものではありません。
そのため、出資するときにはハザードマップを確認し、地震や台風などでどのような被害を受けそうか調べるようにしましょう。
5-3. 不動産価格下落による売却益減
出資した物件がある地域で人口が減少したり、宅地の供給が増えたりすると、不動産価格が下落する可能性があります。
供給過多の状態になって、価格を下げなければ不動産の買い手が見つからないからです。
その結果、売却益が減り、想定利回りを下回る分配金しか受け取れないリスクがあります。
このリスクを避けるには、出資前に人口推移や周辺環境を調べることがポイントです。
6.不動産投資クラウドファンディングに必要な投資コスト・税金
実際に不動産投資クラウドファンディングを始めるときに必要なコストと税金について解説します。
6-1. ほとんどの会社で1万円から投資できる
出資に必要な金額はほとんどの会社で1万円からです。
ただし、商品によっては、最低出資口数が5口からと定められていることもあります。
その場合、5万円が最低出資額となります。
出資したい物件に何円から出資できるかは確認するようにしましょう。
6-2. 源泉徴収は事業者が行う
分配金には、20.24%の源泉税がかかります。
この源泉税の徴収は事業者が分配の払込時に合わせて行っています。
そのため、実際にあなたの口座へ入金される金額は、分配金から源泉税を除いたものになります。
6-3. 20万円以上の利益を得たら確定申告
不動産投資クラウドファンディングによる分配金は雑所得です。
したがって、雑所得の合計が20万円以上になったときには確定申告が必要になります。
1つの商品から20万円以上の利益ではなく、すべての商品・その他利益が年間で20万円以上であることに注意してください。
複数の不動産投資クラウドファンディングに出資して、合計で20万円以上の分配金を得たときには確定申告する必要があります。
確定申告では、不動産投資クラウドファンディングで分配金を得るためにかかった振込手数料などの費用は経費とすることができるので、忘れずに記録を残しておきましょう。
7. 不動産投資クラウドファンディングを始めるまでの流れ
不動産投資クラウドファンディングは、
(1)会社を選び登録する
(2)審査通過したら、好きな案件を選ぶ
(3)先着方式か抽選方式か確認して出資する
(4)配当払込まで待つ
という流れで始められます。
7-1. 会社を選び登録する
最初に、不動産投資クラウドファンディングの会社を選んで登録します。
出資したい案件が見つかっても、すぐに出資できるわけではないので注意してください。
WEBで登録後、審査があり、郵送による本人確認も行われます。
出資できるようになるまで、1週間~2週間程度かかるので、会社を選んだら早めに登録しましょう。
7-2. 審査通過したら、好きな案件を選ぶ
無事に審査通過の連絡がきて、本人確認も完了したら出資できるようになります。
クラウドファンディングサイトで好きな案件を選んでください。
7-3. 先着方式か抽選方式か確認して出資する
好きな案件を選んだら、その募集方式が先着方式か抽選方式か確認します。
人気の案件が先着方式だった場合、募集開始すぐに締め切られてしまうこともあります。
抽選方式であれば、募集期間内はいつでも出資でき、公平に出資できるチャンスがあります。
落ち着いて出資の判断ができることも抽選方式のメリットです。
7-4. 配当払込まで待つ
出資したあとは、配当払込を待つだけです。
不動産取得の手続き、管理・運用はすべてクラウドファンディング事業者に任せられるので、あなたは何もしなくて問題ありません。
8. 不動産投資のクラウドファンディング事業者の選び方
不動産投資クラウドファンディングが注目されていることもあり、事業者の数は多いです。
どの事業者を選べばよいか迷ってしまうかもしれません。
そこで、不動産投資のクラウドファンディング事業者を選ぶときのポイントを5つ紹介します。
8-1. 会社の業績を確認する
1つ目は会社の業績です。
業績が好調であれば、それだけ不動産投資クラウドファンディングの運用もうまく行っていると想定できます。
また、財務状況を確認して倒産リスクを確認することも重要です。
出資した案件は問題なのに、事業者の経営が悪化して倒産してしまうと、元本が返ってこない可能性もあります。
損益計算書や貸借対照表を確認するようにしましょう。
8-2. 頻繁に商品発表しているか確認する
2つ目は商品の発表頻度です。
どれだけ利回りのいい物件でも、出資できなければ分配金は入りません。
不動産投資クラウドファンディングのデメリットのところでもお伝えしたように、商品は少ないです。
そのため、頻繁に商品発表されているかは事業者を選ぶうえでポイントになります。
商品発表の頻度が高ければ、それだけ出資のチャンスがあるからです。
たとえ条件のいい商品に出資できなかったとしても妥協せず、次の商品を待つという選択もしやすくなります。
また、商品発表の頻度が少なければ、複数の事業者に登録することもおすすめの方法です。
8-3. 利回り6%以上を狙う
業界平均の利回りは4%~5%ですが、それ以上の利回りの事業者もあります。
これから始める事業者を選ぶときには、利回り6%以上の商品が多くを占めるところを選ぶことをおすすめします。
同じ金額を出資するにしても、利回りが4%と6%では、受け取れる配当金は1.5倍異なります。
また、不動産投資を得意とするクラウドファンディング事業者であれば、利回り6%以上も現実的な数値です。
8-4. 劣後出資が高いほど安全
不動産投資クラウドファンディング事業者の多くは、投資家保護のために優先劣後構造を採用しているところが多いです。
そして、劣後出資が高い事業者ほど、投資家のリスクは低くなります。
目安としては、20%です。
劣後出資割合が20%以上であれば、大きな事故や天災など起きない限り、元本割れのリスクは割けられるでしょう。
8-5. 口コミをチェックしてみる
5つ目は、その事業者の口コミです。
どれだけサービスページ上で魅力的な文章があり、条件のいい商品だったとしても、実際に出資した人の意見もチェックしてください。
「想定利回り8%」という商品で、「実際は3%だった」という口コミが見つかるかもしれません。
また、「事業者のサポートが悪かった」という意見もあるかもしれません。
悪評ほど口コミになりやすいです。
そのため、登録したい事業者を見つけたときには、登録する前に、事業者の口コミをインターネットで検索してみましょう。
9. プロが本当におすすめする不動産投資クラウドファンディング事業者
クラウドファンディング事業者を選ぶときの5つのポイントをふまえて、おすすめの事業者を紹介します。
【利回り8%】PARTNERS Funding(パートナーズファンディング)
PARTNERS Funding(パートナーズファンディング)の運営会社、株式会社パートナーズは、資産運用の総合アドバイジングカンパニーです。ベストベンチャー100にも4年連続で選ばれています。
2011年の創業以来、8期連続増収増益と財務状況も絶好調で、今勢いに乗っている企業です。
過去に支払い遅延やデフォルトが起きたプロジェクトはなく、最低出資額は1万円と、気軽に投資できるようになっています。
株式会社パートナーズは、もともと物件仕入れ専門の会社だったため、適正価格での仕入れを得意としています。そのため、このような高い利回りを出せる収益性の高い物件を常に仕入れています。
今までリリースされた案件はすべて想定利回りが8%となっており、相場の4%~5%と比べても、高利回りが期待できます。
また、利回りだけでなく、元本割れ対策にもしっかりと目を向けています。
優先劣後構造を取り入れており、会社の劣後出資比率は30%と業界最高水準です。
投資家にとってのリスクは限りなく低く抑えられています。
したがって、初心者の方や、安全に高利回りを得たい人にはおすすめのサイトです。
10. 不動産投資型クラウドファンディングを始める上でインプットしておくべきこと
不動産投資クラウドファンディングを始める上でインプットしておくべきことがあります。
それが、
(1)運用期間は商品によって異なる
(2)想定利回りは利回りを約束するものではない
(3)管理・運用はクラウドファンディング事業者が行う
です。
10-1. 運用期間は商品によって異なる
不動産投資クラウドファンディングでは、運用期間中、出資したお金を現金化することはできません。
この運用期間は商品によって異なります。
短い商品で6ヶ月のものもありますが、なかには3年、5年というものもあります。
1つの商品の運用期間が、他の商品でも同じ運用期間になっているとは思い込まないように注意してください。
10-2. 想定利回りは利回りを約束するものではない
想定利回りはあくまで「想定」です。
想定なので、利回りが上下することになります。
ただし、急にその物件の立地の価値が上がったということがない限り、ほとんどの場合で想定利回りを上回ることはありません。
長期間の空室や売却価格の下落で元本割れしないまでも、想定利回りを下回る可能性は十分にあります。
想定利回りが絶対に実現されるものと考えないようにしてください。
10-3. 管理・運用はクラウドファンディング事業者が行う
出資した物件の管理・運用はクラウドファンディング事業者が行います。
あなたの出資したお金が使われていますが、運用方針に意見する権利はありません。
もし自分で思ったような運用をしたいのであれば、通常の不動産投資に取り組む必要があります。
不動産投資と不動産投資クラウドファンディングの違いをしっかりと理解することが大切です。
11. 不動産投資型クラウドファンディングに関してよくある3つのQ&A
最後に、不動産投資クラウドファンディングについて代表的な質問とその回答を紹介します。
11-1. 不動産クラウドファンディングを始めるうえでの利用制限の有無
不動産投資クラウドファンディングに申込みできるのは、日本国内に住む満20歳~70歳以下の個人です。
事業者によっては法人の申込みは受け付けていない場合があります。
そのため、法人名義で始めようと思っている場合は事前に確認してください。
また、申込後、事業者がその内容をもとに審査を行います。
その審査に通過して不動産投資クラウドファンディングを始められるようになります。
11-2. 募集金額に応募金額が満たなかった場合、元本は戻ってくるのか
募集金額に応募金額が届かないこともあります。
このとき、案件は不成立となり、元本は出資者に戻されるので安心してください。
11-3. 設定した価格で物件を売却できなかった場合、どうなるのか
設定した価格で物件を売却できず、損失が出た場合、最初に劣後出資分から損失を負担します。
そして、劣後出資分で負担しきれなかった損失を出資者が負うことになります。
したがって、
・劣後出資内で負担できる損失であれば、優先出資者である投資家の元本割れはない
・劣後出資のみでは負担できない損失であれば、優先出資者である投資家も損失を負担し、元本割れとなる
です。
まとめ
不動産投資クラウドファンディングは、1万円からできる不動産投資です。
少額で、スマホで完結するので手軽に始められます。
また、通常の不動産投資で必要な物件の管理・運用の手間がかからないこともメリットです。
利回りは平均4%~5%と投資商品の中では中間ですが、優先劣後構造といった投資家保護の仕組みは充実しています。
年金を頼れず、自分で資産形成していかなければならない今、時間も手間もかからない不動産投資クラウドファンディングはおすすめの投資手法です。
登録は無料なので、不動産投資クラウドファンディングに興味があるのであれば、今から一歩を踏み出すことをおすすめします。
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