【完全版】不動産投資の仕組み・利回り・メリット・リスクまとめ

「不況に強い不動産投資」「不動産投資は堅実」という言葉を耳にしたりしませんか?

最近では、本業のほかに、副収入として堅実な不動産投資を選ぶ人が増えてきています。

不動産投資に興味がある人は、以下のような疑問を抱いていないでしょうか?

・どのようにして利益を得るのか?
・利回り相場はどれくらいなのか?
・向いている人と向いていない人の特徴とは?
・物件の選び方のポイントとは?
・不動産投資のする前に確認しておくべきこととは?

この記事では、

・そもそも不動産投資とはどのような投資なのか?
・メリット・デメリット
・どのような人に向いているのか?

まで徹底的に解説していきます。

不動産投資について全く知識がなくても、この記事を読めばポイントをしっかり理解できますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

1.不動産投資とは?

不動産投資とは、利益を得ることを目的でアパートやマンションを購入し、それを人に貸し出して家賃収入を得る投資です。

また家賃収入を得るだけではなく、物件価格が上がれば売却して、売却益を得ることもできます。

物件を購入する際は、融資を活用することもできるため、自己資金を用意していなくても不動産投資をすることが可能です。

不動産投資ワード
インカムゲイン:賃料収入
キャピタルゲイン:売却益

この2つの用語は、不動産投資を知っていく上でよく出てくるので、覚えておきましょう。

2.不動産投資の種類

不動産投資の投資対象は、ワンルームと一棟の大きく2種類に分けることができます。

2-1.ワンルーム投資

アパートやマンションの1室を購入し、人に貸し出して賃料収入を得る投資です。

メリット
一棟を購入するよりも、物件価格を抑えることができるため、初めて不動産投資をされる方は、まずはワンルーム投資から始めることが多いです。

デメリット
ただし1室のみで運用するため、入居者がいなければ利益はゼロとなってしまいます。

そのため空室リスクを抑える努力が必要といえるでしょう。

2-2.一棟投資

アパートやマンションの一棟を購入し、複数の人に貸し出して賃料収入を得る投資です。

ワンルーム投資と比較して、物件の購入価格が高くなり、多くの場合金融機関などから借入れを行うことがほとんどです。

メリット
一棟投資だと部屋の数が複数あるため、満室に近い状態が保てれば、大きな収入を期待することができるできます。

デメリット
ただし、一棟はワンルームに比べて、多額な費用が必要となることや、購入できる人が少なくなるため、流動性が低いといえます。

売りたい時にすぐに売却できないことがあるのを覚えておきましょう。

3.不動産投資の収益構造は2種類

不動産投資の収益構造は、

賃料収入から得る運用益(インカムゲイン)と、
安く物件を購入し高い時に売って得られる売却益(キャピタルゲイン)

の2種類存在します。

立地や周辺環境の良さから物件価格が上がれば、さらに利益を得ることができるのです。

3-1.賃料収入などの運用益

不動産を所有し、入居者が入れば安定的に賃料収入を得ることができます。

入居者がいる限り半永久的に賃料収入が発生するため、不動産投資の最大のメリットといえるでしょう。

賃料収入から運用益を上げるためには、管理費用などの固定コストをいかに抑えるかが重要です。

賃料収入を上げれば利回りは上がりますが、固定コストを削減することも運用益を上げる大事な要素といえるでしょう。

3-2.安く購入して高い時に売って得られる売却益

不動産を安く仕入れて、価格が上がったタイミングで売却して、売却益を得ることもできます。

インカムゲインに比べ、やや玄人向けの方法です。

不動産の売却益は賃料収入に比べて、一気に大きなお金を得ることができるため、購入時に値上がりしそうな物件を探すことが重要です。

たとえば、都内にある物件で、2008年に購入したのち、2018年には価格が倍に跳ね上がりました。

2008年のリーマンショックで、不動産価格が下落し、その後アベノミクスの効果で不動産価格が上昇したためです。

全ての物件が購入後に価格が上がるわけではありませんが、需要がある立地など条件が整えば、購入後に大きく物件価格が上がることもあります。

3-3.不動産投資の利回りは4%~10%

日本不動産研究所の不動産投資家調査によると、2019年のワンルーム賃貸住宅の期待利回りは、23区内で4.2~4.5%地方では5~5.5%の利回りが発生しています。

物件によっては10%を超える利回りを得ることもでき、不動産投資の利回りは4~10%を期待できるといえるでしょう。
一般社団法人 日本不動産研究所 より引用

なぜ地方の方が利回りが高くなるかというと、物件価格が安いからです。

そして不動産投資の利回りは以下のように計算されます。

・不動産投資の利回り=(年間賃料収入÷物件価格)×100

つまり物件価格が安くなれば、必然的に利回りが上昇するのです。

 

 

しかし、物件価格が安いということは、地価が安いため不動産に対する需要が少ないといえます。

そのため空室リスクが上がる可能性もあるため、利回りが高いから良い物件とはいえないのです。

 

 

不動産投資の利回りは4~10%を期待できますが、利回りだけで物件を判断しないようにしましょう。

4.不動産投資のメリット

不動産投資には、大きく以下の7つのメリットが存在します。

・景気に左右されにくい
・安定的な副収入が得られる
・生命保険の代わりになる
・経費計上できる
・法人で持てば事業継承で相続税がかからない
・年金対策になる
・入居者がローンを払ってくれる

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

4-1.景気に左右されにくい

投資対象が商業施設(美容院、飲食店も含む)の場合を除き不動産投資は景気に左右されにくいといえます。

なぜなら、景気の良し悪しで、賃料が上がったり下がったりしないからです。

たとえば、賃貸物件を借りたことがある人で、大家さんから「来月から家賃を倍にします」と言われた人はいないですよね。

株式投資では1日で株価が倍になることは珍しくありませんが、賃料は常に一定のため、短期間で変動することはありません。

そのため景気に左右されにくく、安定的に運用できるといえます。

4-2.安定的な副収入が得られる

不動産投資は入居者がいる限り、毎月賃料収入が得られ安定的に副収入を得ることができます。

株式にも賃料収入に似た「配当金」という制度がありますが、業績が悪化すると配当金の引き下げや無配(配当金を出さない)ということもあります。

不動産投資は入居者が滞納せずに家賃を支払ってくれれば、収入が途絶えることはありません。

ただし、滞納に対するリスクに備えておく必要はあるでしょう。

安心して任せられる実績のある管理会社を選びましょう。

4-3.生命保険の代わりになる

不動産投資のためのローンを組む時に、団体信用生命保険という保険に加入します。この保険が死亡保険の役割を果たしてくれます。

団体信用生命保険とは
ローン契約者が亡くなってしまった場合、残りのローン支払いは全額免除となる保険です。

万が一、自分(ローンの契約者)が亡くなってしまった場合でも、残された家族に対してローンの支払い義務は発生しません。

不動産は資産として、残された家族に引き継がれ、賃料収入を得ることも、売却することもできます。

団体信用生命保険に加入すれば、万が一自分が亡くなってしまった場合でも、まとまった資産を家族に残すことができます。

4-4.経費計上できる

不動産投資をする上で、管理や修繕費、減価償却費などの必要な支出を経費計上することができます。

経費計上すると確定申告の際に所得を低くでき、所得税と住民税を抑えることができるのです。

ただし過剰に経費計上すると税務署から目を付けられ、新しい物件の購入でローンを組む際に融資を受けづらくなったりするため注意が必要。

それでも他の投資と異なり、一定の金額を経費計上できることは不動産投資の特権ともいえます。

詳しく知りたい方は、こちらの記事にまとめてありますので、参考にしてください。

4-5.法人で持てば事業継承で相続税がかからない

法人を設立し、不動産の所有権を「法人」にすることで、事業継承の際に相続税がかかることはありません。

なぜなら、法人が所有する不動産を個人が相続するということがないからです。個人所有の物件の場合、相続が発生すれば相続税がかかります。

特に2016年に相続税の基礎控除額が下げられたことから、相続税の負担は増しました。

そのため不動産投資をする上で、相続対策は同時に考えておかないと、多額の相続税を支払うことになってしまいます。

不動産投資が上手く回り、収益が多くなってくれば法人化することも検討してみるといいでしょう。

相続税対策には、不動産小口化商品がおすすめです。詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください。

4-6.年金対策になる

安定した賃料収入があれば、老後の年金代わりにすることもできます。

老後を迎える前にしっかりと収益を上げられるように、ローン返済計画や長期的な収支計画を立てておく必要があるでしょう。

4-7.入居者がローンを払ってくれる

きちんと入居者が入居していれば、自己資金でローンの返済をせずとも、毎月コンスタントに入居者が支払ってくれる家賃から、ローン返済が可能です。

つまり、本来自分のお金から返済するはずのローン借入金を、入居者が毎月支払ってくれるということです。

ただし、資金計画が甘かったり、堅い収支計画を立てていないと、思わぬところで出費がかさみ、ローンの返済額が賃料収入を上回ってしまうこともあるため、事前に計画はしっかりとたてましょう。

5.不動産投資のデメリット

不動産投資には、大きく以下の2つのデメリットがあります。

・初期費用がかかる
・固定コストがかかる

以下で詳しく見ていきましょう。

5-1.初期費用がかかる

投資対象が不動産であるため、少なくとも1,000万円前後の初期費用が発生します。

また一棟への投資の場合は、1億円を越えることもあります。

そのため不動産投資では多くの場合、金融機関などから融資を受けて物件を購入します。

融資を受けられることは、不動産投資のメリットでもありますが、株式やFXなどの投資に比べて初期費用がかかってしまうことはデメリットといえるでしょう。

5-2.固定コストがかかる

不動産を所有するためには、管理費やローンの返済、固定資産税、都市計画税などの税金の負担をしなければならないため、固定コストがかかります。

これらは不動産投資に限らず、住むために購入する不動産物件も同様に固定コストがかかります。

固定コストは下げることもできますが、限界があるため、賃料収入とのバランスを見ておく必要があるでしょう。

運用利回りを上げるためには、賃料収入を上げるだけではなく、固定コストを抑えることも大切です。

6.不動産投資のリスク

ここでは不動産投資のリスクについてお伝えしていきます。

不動産投資のリスクは、大きく以下の3つです。

・空室リスク
・災害などによる建物損壊リスク
・事故リスク

以下で詳しく見ていきましょう。

6-1.空室リスク

空室リスクとは、入居者が退去してしまったり、退去した後なかなか空室が埋まらなかったりして、賃料収入がゼロの状態のことを指します。

さらに、空室になると賃料収入は発生しないため、ローン返済の支払いや税金などの固定コストだけが発生し続けてしまいます。

以上のことから不動産投資を行う上で、空室になること」が最大のリスクと言えます。

ちなみに、都心のワンルームよりも、郊外のワンルームの方が空室リスクが高い傾向にあります。

賃貸需要は人口に比例し、人口が多い所の方が賃貸需要が高く、空室リスクを抑えることができます。

駅から徒歩10分の物件よりも、徒歩5分の方が利便性という点で、空室リスクを抑えることができるのです。

このように不動産投資では、空室リスクをいかに抑えるかが重要なポイントといえるでしょう。

6-2.災害などによる建物損壊のリスク

不動産投資には、台風や洪水、地震などの災害により建物損壊のリスクがあります。

特に最近は、自然災害に対する意識が消費者に根付いており、物件購入前にハザードマップなどで物件の所在地をしっかり確認しておくといいでしょう。

災害に強い土地であれば、建物損壊のリスクも空室リスクも同時に抑えることができるといえます。

6-3.事故リスク

事故リスクとは、室内で入居者が亡くなってしまい、資産価値が下がったり、次の入居者がなかなか決まらず、長期間賃料収入がゼロになってしまうリスクです。

事故物件となる典型例では、殺人事件、自殺、老衰による孤独死などがあります。

もし、このようなことが発生すると、他の入居者が出て行ってしまったり、物件のイメージ悪化から入居募集が困難になったりする可能性もあります。

そのような対策として、他殺や自殺、孤独死などの「室内で入居者が亡くなってしまうリスク」に対する火災保険に加入しておくといいでしょう。

原状回復費用や、なかなか入居者が見つからない時のために、1年間の空室補償がついている保険も存在します。

不動産投資をする際は必ずこのような保証に加入してリスクを回避しておくことを強くおすすめします。

7.不動産投資はこんな人に向いている

それでは具体的に不動産投資が、どのような人に向いているかをお伝えしていきます。

不動産投資は以下のような人が向いているといえるでしょう。

・計画性があり、目的やゴールが明確な人
・不動産に興味があるもしくは不動産が好きな人
・管理会社や仲介会社とチームになって関われる人
・他者へ感謝の気持ちが持てる人

以下で詳しく見ていきましょう。

7-1.計画性があり、目的やゴールが明確な人

不動産投資は計画性がとても重要です。

株式投資やFXなどの投資と異なり、不動産投資は事業経営に近い特徴があります。

そのためには、不動産投資を行う目的とゴールを明確にして必要があります。

特に不動産投資の目的によって、投資対象も異なるため、物件購入前によく考えておく必要があるでしょう。

たとえば、安定的な収入を狙うのであれば、賃貸需要が旺盛な地域の物件を選ぶ必要があります。

一方、物件の値上がり益を狙うのであれば、将来的に地価上昇が見込める地域の物件を選ぶ必要があります。

このように、目的によって投資対象となる物件の選び方が異なるため、事前に計画と目的、ゴールを明確にしましょう。

7-2.不動産に興味があるもしくは不動産が好きな人

不動産投資は、「利益を得るための手段として考える人」よりも、「不動産が好きで、不動産に興味がある人」の方が成功確率が高いです。

どのような投資にも言えますが、投資対象に興味があれば、詳しく調べるなど自ら知識をつけようと自然と前向きに努力をすることでしょう。

また不動産投資では、入居者に喜ばれる工夫が必要になってきます。

自然とこのようなことが考えられれば、まず空室になることはないでしょう。仮に空室になったとしても、住み心地が良く、便利で快適な部屋なら、すぐに入居者が見つかります。

不動産が好きであれば、これらの作業も苦とせず取り組むことができるでしょう。

7-3.管理会社や仲介会社とチームになって関われる人

不動産投資では、管理会社や仲介会社とやり取りが発生するため、チームワークが大切です。

仮に空室になった際、どのようにして空室を早く埋めるか、管理会社や仲介会社と戦略ミーティングが必要です。

その際に、管理会社や仲介会社からの連絡に出なかったり、管理会社からの提案に耳を傾けなかったり、連携がうまくいかないと、空室が長引いてしまったり、不動産経営に影響がでてしまいます。

不動産投資を全て1人で運営することは現実的ではなく、専門的なことは外部に委託する場面が多くなります。

そのため、これらのやり取りに煩わしさを感じない人は、不動産投資に向いているといえるでしょう。

7-4.他者へ感謝の気持ちが持てる人

不動産投資は、自分1人で成り立つものではないため、他者への感謝の気持ちを持つことが大切です。

家賃を支払ってくれる入居者、入居者をすぐに見つけてくれる仲介会社、建物を綺麗に保ち滞納なく家賃を回収してくれる管理会社、不動産投資に関わる人たちがいるからこそ、安定的な収入が得られます。

他者へ感謝の気持ちを持てる人は、自然と行動にあらわれるため、入居者に好まれる部屋づくりや、不動産会社との連携がうまくいき、結果的に不動産投資の成功に結び付くことが多々あります。

8.不動産投資はこんな人には向いていない

一方、以下のような人は、不動産投資には向いていない可能性があります。

・計画性がなく、目的やゴールがない人
・不動産購入後は一切何もしたくない人
・他者からの意見に耳を傾けられる人
・不安症の人

以下で詳しく見ていきましょう。

8-1.計画性がなく、目的やゴールがない人

前章で説明した通り、不動産投資は計画性と目的やゴールを明確にしておくことが重要です。

計画性が無ければ、思わぬ出費が発生したときに収支計画が合わず、マイナスになってしまいます。

目的やゴールが無ければ、どのようにして不動産を運用していくのかが定まっていないため、売り時に売れずタイミングを逃したり、運用していく意欲が沸かなかったりしてしまいます。

不動産投資は満室経営が続く時もあれば、なかなか入居者が決まらない時もあります。

そのような中でも計画を見直し、目的やゴールを見失わない忍耐力も必要といえるでしょう。

8-2.不動産購入後は一切何もしたくない人

不動産投資は物件を購入してからがスタートです。

そのため、物件を購入してから一切何もしたくない人にとっては、不動産投資は向きません。

不動産投資は購入後に、空室リスクを上げないような取組みが必要不可欠です。

たとえば、リフォームをしたり、入居者の退去が決まれば広告を出したりと、購入後も様々な作業が発生します。

不動産は「買って終わり」ではなく、「買ってからが勝負」であることを覚えておきましょう。

8-3.他者からの意見に耳を傾けられる人

不動産投資は、税金や法律が複雑に絡み、他の投資に比べて専門的な知識が必要な投資です。

時にはプロである不動産会社からの提案や意見にしっかりと耳を傾けて、アドバイスを受けることも必要でしょう。

他者からの意見を素直に受け入れる心は、結果的に不動産投資で上手くいく秘訣といえます。

8-4.不安症の人

不動産投資は長期で大きな金額を動かしていくため、不安症の人には向きません。

また、換金性も他の投資に比べて低く、手離したくなってもすぐに売却することは難しいです。

不動産投資は、多くの場合、多額のローンを抱えることになるため、不安症の人には向かないといえます。

9.不動産投資の始め方

それではここで、不動産投資の始め方を見ていきましょう。

不動産投資の始める前に、以下の4つについて確認しておくと余裕をもって運用することができます。

・自分の収入・支出を把握する
・不動産投資の必要資金を把握する
・自己資金をどのくらいにするか決める
・不動産投資の知識を付ける

以下で詳しく見ていきましょう。

9-1.自分の収入・支出を把握する

不動産投資をする前に、自分の収入と支出をしっかり把握しましょう。

なぜなら、不動産投資は長期でローンを組むことがほとんどのため、収入と支出のバランスをローンを組む前に整えておく必要があるからです。

そのためには、不動産投資を始める前に、可能な限り無駄な支出は削減しておくといいでしょう。

長期でローンを組み、満室経営が続けばいいですが、賃料収入が途絶えてしまうことも想定し、返済に困らないようにしておく必要があります。

まずは自分の家計が黒字を維持できるように整えておきましょう。

9-2.不動産投資の必要資金を把握する

不動産投資の物件価格は、もちろん管理費や固定資産税などの固定コストも発生するため、それらの費用も事前に把握しておきましょう。
時には突発的な修理費などが発生する可能性もあります。

また、物件の価格は、毎月のローンの返済額にも影響してくるため、事前にしっかりと把握しておく必要があります。

また不動産投資は買ってからが大事なため、毎月発生する必要経費なども事前に確認し、黒字経営を目指せるようにしておきましょう。

9-3.自己資金をどのくらいにするか決める

不動産投資のローンを組む際に、どれくらいの自己資金を用意できるか決めましょう。

なぜなら、不動産投資のローンは頭金をいくら入れるかによって金利が変わるからです。

頭金を多く入れることができれば、金利を下げることができ、返済の負担を和らげることができます。

そのため頭金(自己資金)をどれくらい入れられるかを、事前に決めておきましょう。

頭金0でローンを組むことも可能ですが、金利が高く設定されるため、返済の負担が増してしまうため注意が必要です。

9-4.不動産投資の知識を付ける

不動産投資に関する基礎的な知識は、事前にしっかり付けておきましょう。

難しいことはプロである不動産会社や税理士、管理会社に任せることもできますが、基礎的な知識をつけておくと、お金をかけずに自分で対応することもできます。

どのような投資にもいえることですが、全く知識がない状態で投資を行うことは大変危険です。

特に不動産投資は借入れを活用し、多額のお金を動かすため、セミナーなどに参加して、事前にしっかり勉強しておくといいでしょう。

10.不動産投資の流れ

それではここで不動産投資の流れを把握しましょう。

不動産投資を始める流れは以下の通りです。

①目的を決める
②情報収集
③不動産会社へ問い合わせ
④物件選定のための優先順位
⑤試算シミュレーション
⑥現地視察と周辺環境の確認
⑦購入の申込
⑧売買契約
⑨金融機関に融資の申込み
⑩決済・登記・引渡し

以下で詳しく見ていきましょう。

10-1.不動産投資の目的を決める

まずは不動産投資を行う目的をしっかり決めましょう。

不動産投資は、目的によって購入する物件が変わります。

たとえば、リスクを抑えて安定した副収入を得たい場合は、入居率が維持できる賃貸需要が旺盛なエリアの物件を選ぶといいでしょう。

一方、物件を転売して儲けたい場合は、現在は低価格でも将来的に価格が上昇する可能性があるエリアの物件を選ぶ必要があります。

このような物件は、空室率が高いこともありますが、購入価格を安く抑え、値上がりした時に大きく儲けることも可能です。

目的によって購入対象となる物件は全く異なるため、しっかり定めておくといいでしょう。

10-2.情報収集をする

不動産投資において情報収集はとても重要な作業です。

なぜならば、不動産投資は情報の量と質で、将来の収益を左右するからです。

不動産投資の情報収集は、「鳥の目」と「虫の目」で情報を集めていきます。

「鳥の目」とはマクロ(広い)的な視点で情報を集めます。

たとえば、「現在の不動産市況はどうか」や「人気が増しているエリアはどうか」などの情報です。

これらについては、不動産投資セミナーや新聞や雑誌などで集めることが可能です。

一方、「虫の目」とはミクロ的(狭い)な視点で情報を集めていきます。

「鳥の目」で不動産市況や人気エリアをチェックした後、実際に購入を検討する物件の情報を集めます。

「虫の目」で大切なことは、実際に現地に出向き、自分の目で確かめることです。

周辺環境はもちろん、可能であれば物件の内部まで確認すると、より詳細な情報を得ることができるでしょう。

10-3.不動産会社へ問い合わせる

物件の絞り込みができれば、不動産会社に物件の詳細を確認してみましょう。

担当の営業マンにはよりますが、自分では調べることができない貴重な情報を持っている可能性もあります。

「まずは相談」というスタンスで問い合わせてみてもいいでしょう。

10-4.物件選定のための優先順位を付ける

複数の物件をリストアップできれば、優先順位を付けましょう。

100%の理想的な物件に出会える可能性は低いため、「絶対にゆずれない項目」を中心に確認しておくと良いです。

事前に不動産投資の知識をつけて、ゆずれない項目をリストアップしてみましょう。

たとえば「20㎡以上は絶対」、「物件所在地は港区」、「駅から徒歩10分以内」など項目を、5つくらい挙げて、最終的に3つ当てはまれば決定するという流れが決めやすいです。

10-5.試算シミュレーションをする

物件を絞り込むことができれば、収益のシミュレーションを実施しましょう。

不動産投資は物件を購入してからが勝負であり、毎月の収益がどれくらい発生するのかを確認しておく必要があります。

シミュレーション方法は、不動産会社などのHPのツールを使用しましょう。

東急リバブル 収益趣味レーション

ツールによって入力項目は様々ですが、なるべくローンの返済などまで試算できるサイトで行うといいです。

10-6.現地視察と周辺環境を視察する

物件の現地視察と周辺環境の視察は、購入前に必ず行ないましょう。

視察のタイミングに空室だった場合は、部屋の内部まで確認し、修繕箇所や備品の状態を見ておくといいです。

基本的に入居者が住んでいる場合は、室内を見ることはできませんが、リフォームのタイミング等で室内が見れる場合は見ておくといいでしょう。

また周辺環境については、単身向けであれば「コンビニやスーパーが近くにある」、「TSUTAYAなどの娯楽施設がある」などを中心にチェックしておきます。

現地で自分の目で見て、需要が高い物件かを見極めていきましょう。

10-7.購入の申込をする

物件を決めることができれば、不動産会社で購入の申込みを行いましょう。

購入のも申込みはあくまで購入の意思表示をしただけで、売主・買主ともに拘束されることはありません。購入の申込みは買主・売主が交渉を開始するための意志確認だと理解しましょう。

購入意思がない状態で申込みは、売主や不動産会社に迷惑をかけてしまうため、充分検討してから行いましょう。

10-8.売買契約を結ぶ

重要事項の説明を受けた後、売買契約の締結を行います。

一旦契約をすると、約束事やルールは契約書にそって行なわれるため、契約を違反した場合、損害賠償を請求されることもあります。

もし契約内容に不安要素などがある場合は、契約書の条文の追加や修正で対応してもらうようにしましょう。

10-9.金融機関に融資の申込をする

売買契約書と重要事項説明書が渡されたら、金融機関に融資の申込みを行いましょう。

融資を受けるためには、様々な審査が行われるため、スケジュールに余裕を持って行なうことをおすすめします。

また、頭金として自己資金を入れる場合は、その資金も確保しておくといいでしょう。

融資の申込みから2週間から1カ月ほどで、審査結果の回答がきます。

これを経て融資が決定されて、ローン契約を結ぶ流れとなります。

10-10.決済・登記・引き渡しをする

融資が実行され、決済が済むと物件の登記を行います。

登記については、司法書士に依頼するため別途報酬が必要です。

ただし、書類に不備があったり、実印がなかったりというような準備不足により決済ができなかった場合など、やむを得ない事情によっては延期となる可能性があります。

決済が完了しなければ、物件の引渡しは行なわれず、契約に関わる様々な人たちのスケジュールが狂ってしまいます。融資審査通過した時点から金利が変わっている可能性があるので、金融機関からの融資も再度、申請し直すことも発生します。

このような事態は確実に避けるため、事前準備に抜け漏れがないようにしておきましょう。

11.不動産投資をする上で100%必要となる重要ポイント

不動産投資では100%必要になるポイントが3つあります。

・不動産会社(営業)の選び方
・物件の選定
・長期的な収支趣味シミュレーション

これらは必ず抑えておくべきポイントであるため、以下で詳しく見ていきましょう。

11-1.不動産会社(営業)の選び方

不動産会社選びは特に重要で、様々な視点から選ぶ必要があります。

不動産会社によって、物件の質や情報量に差があり、将来の収益に影響するため、不動産会社選びは慎重に行ないましょう。

たとえば以下の点が挙げられます。

・情報量が豊富
・取引件数が他社と比較して多い
・売上規模が大きい
・取引や手続きがスピーディで丁寧
・営業マンが常に気を配ってくれる
・気付かないことを提案してくれる

不動産投資は他の投資と比べても多額のお金を動かすため、私達に寄り添ってくれる不動産会社(営業)であることが大切です。

11-2.物件の選定

物件の選定は、一度決めると簡単に売却できないため、慎重になる必要があります。

株式やFXは収益が見込めなければすぐに売却することができますが、他の投資と比べると不動産は流動性が低いため簡単に売却できません。

物件を選ぶ際は、継続的に入居者からの需要が見込める立地であることが前提です。

もちろん、物件そのものに魅力があることも大事ですが、駅から近いやコンビニやスーパーなどの施設が充実している立地は、賃貸需要が常に高いといえます。

物件の選定は特に慎重に行っていきましょう。

11-3.長期的な収支シミュレーション

不動産投資は1年や2年の短期で行うものではないため、長期的な収支シミュレーションを行っておく必要があります。

具体的には前述させて頂いた収支シミュレーションのほか、ライフプランシミュレーションなどを活用してみるのもいいでしょう。

長期的な視点で、安定的な収益を挙げられる物件を探しましょう。

12.不動産投資の第一歩!まずはセミナーに参加する

不動産投資の第一歩として、まずはセミナーに参加してみるといいでしょう。

今回は不動産投資初心者の方でも、気軽に参加できるセミナーを紹介していきます。

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まとめ

不動産投資は、株式やFXなどの投資と異なり、「融資」を活用できることがメリットです。

つまり、自己資金が手元になくても、不動産投資を始められます。

しかし、「不動産は物件の選び方」や「不動産会社の選び方」「事前に準備しておくこと」などをしっかり確認しておかなければ、不動産投資に失敗し、多額の借金を背負ってしまうこともあるのです。

まずは気軽に無料のセミナーなどに参加し、不動産投資の知識をつけていくといいでしょう。

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