近年クラウドファンディングは、非常に盛り上がりを見せています。
その一方で「サイトが多すぎてどれを選べばよいか分からない」という方も多いでしょう。
クラウドファンディングサイトは、大きく分けて4つのタイプがあり、それぞれの特徴を簡単に示すと以下の表のようにまとめられます。
タイプ | 購入型 | 寄付型 | 融資型 | 投資型 |
支援者へのリターン | 製品やサービス | 基本的にない | 金利・利息 | 配当・利息 |
出資先 | 製品やサービスを開発する個人や事業者 | 社会貢献やボランティアを行う個人・団体 | 特定企業もしくはその事業 | 特定企業もしくはその事業 |
資金調達者の目的 | 新たな製品やサービスで不足している開発資金を調達する | 社会貢献やボランティア活動に必要な資金を募る | 事業に必要な資金のうち、銀行等からの融資で不足する金額を調達をする | 銀行等で調達が難しい新規事業に必要な資金の調達をする |
下記を参考に自分にあったクラウドファンディングをチェックしましょう。
●便利で斬新な商品や製品のリターンがほしい
→【購入型】
●社会貢献や人の助けになることをしたい
→【寄付型】
●金銭的なリターンがほしい
・リスクがあってもハイリターンを狙いたい、もしくは、投資上級者
→【融資型】【株式型】
・リスクは極力低めでコツコツ安定的なリターンがほしい、もしくは、投資初心者
→【不動産投資型】
本記事では、あなたの目的にあったクラウドファンディングについて説明していきます。
1.【2020年最新】成功者多数!おすすめクラウドファンディングサイト7選
成功者を多数輩出しているおすすめのクラウドファンディングサイトを7つを厳選して紹介します。
クラウドファンディングサイトごとの特徴を比較することで、どのサイトが最もあなたに適しているかを確認していきましょう。
1-1.【購入型】Makuake
『Makuake』は、サイバーエージェントの子会社がリリースした購入型のクラウドファンディングサイトで、伝統工芸品からガジェットなど募集プロジェクトはさまざまです。
サイバーエージェント関連のメディアへの掲載される可能があるため、市場認知に大きな強みを持っています。
実際に、調達金額が1,000万円を超えるプロジェクト数が25件以上と業界内で最多となっているように、資金調達額が高額な傾向があります。
Makuakeの代表例の1つに、『この世界の片隅に』というアニメ映画プロジェクトがあります。
目標金額2,160万円に対して支援金を当時のクラウドファンディングで国内最高額約3,900万円を集め、2016年11月に公開、さらにはその人気から2018年12月には続編も出ました。
この成功の要因の1つは、支援枠の幅広さやファンにとって魅力的なリターン設定が挙げられます。
運営会社 | 株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディング |
案件数実績 | 約6,000件以上 |
調達額実績累計 | 約15億円 |
最低投資額 | プロジェクトによる |
1-2.【購入型】CAMPFIRE
著名人にも利用が多い日本最大級の購入型クラウドファンディングサイトが、『CAMPFIRE』です。
CAMPFIREは、2017年度の購入型国内クラウドファンディングで年間支援プロジェクト成立数第1位の実績を残しています。
別府市(大分県)が公約ムービーが100万回再生を達成したら実現するとしていた、温泉と遊園地を合体させた『湯〜園地』は、CAMPFIREで3,000万円以上の資金調達をしています。
運営会社 | 株式会社CAMPFIRE |
案件数実績 | 約21,000件 |
調達額実績累計 | 約115億円 |
最低投資額 | 1万円 |
1-3.【購入型・寄付型】READYFOR
『READYFOR』は、購入型に加えて寄付型も盛んなクラウドファンディングサイトです。
NPOや自治体、学校法人など、非営利団体から、寄付型特化クラウドファンディングとして災害支援や子供の保護といった社会貢献プロジェクトが多く募集されます。
このような寄付型特化クラウドファンディングの案件がReady forで多い理由は、手数料と最低投資額が他クラウドファンディングサイトと比べて安いためです。
他のクラウドファンディングサイトが手数料20%ほど・最低投資額1万円以上であるのに対して、Ready forは手数料12%、最低投資額1,000円と募集者・出資者双方にメリットがあります。
Ready forでの事例として、2020年4月にコロナウイルスでマスクが不足する医療現場への支援として、『#マスクを医療従事者に』という寄付型プロジェクトを非営利団体と芸能人が立ち上げられました。
当初目標であった5,000万円は募集日の午前中に到達し、最終的には24時間で1億5,000万円を集めています。
運営会社 | READYFOR株式会社 |
案件数実績 | 約10,000件 |
調達額実績累計 | 約80億円 |
最低投資額 | 1,000円 |
1-4.【寄付型】LIFULLソーシャルファンディング(旧JAPAN GIVING)
英国発の寄付型CF「Just Giving」の日本上陸バージョン「JAPAN GIVING」が、2019年より名を変えた日本最大級の寄付型CFサイトが『LIFULLソーシャルファンディング』です。
プロジェクトは社会貢献したい人を後押しする目的で募集されるため、募集者は支援金を寄付として課税対象外として受け取れます。
LIFULLソーシャルファンディングは、NPOや自治体などの関係団体が約3,000以上も登録されており、募集時に非常に大きな力を発揮してくれるでしょう。
運営会社 | 株式会社LIFULL Social Funding |
案件数実績 | 約12,000件 |
調達額実績累計 | 約21億円 |
最低投資額 | 未掲載 |
1-5.【寄付型】GoodMorning by CAMPFIRE
国内最大級の購入型CFサイトCAMPFIREから、寄付型・社会貢献型に特化したCFサイトとして2016年10月からリリースされたのが、『GoodMorning by CAMPFIRE』です。
通常の募集形態に加えて、継続してプロジェクトの活動支援ができる「マンスリーサポーター」というプログラムもあります。
募集されるプロジェクトとしては、社会貢献はもちろんですが、研究や科学技術などの未来への投資に関するものも募集されることがあります。
運営会社 | 株式会社GoodMorning |
案件数実績 | 約2,000件 |
調達額実績累計 | 約12億円 |
最低投資額 | 未掲載 |
1-6.【融資型】SBIソーシャルレンディング
SBIグループが展開する融資型CFサイトが、SBIソーシャルレンディングです。
一般的に、融資型のCFはソーシャルレンディングと総称されます。
SBIソーシャルレンディングは、利回りが2.5%〜10%と非常に高く、利益も毎月分配されるため少額から始められる投資先として魅力的でしょう。
募集案件は、主に事業者向けのローン貸付が多く、海外事業や再生可能エネルギー事業などがあります。
運営会社 | 株式会社SBIソーシャルレンディング |
案件数実績 | 未掲載 |
融資残高 | |
最低投資額 | 1万円 |
1-7.【投資型】PARTNERS Funding
PARTNERS Fundingは、都心ワンルームマンションへ投資をする不動産投資型クラウドファンディングサービスです。
利回りは業界でもトップクラスの8%の案件が中心で、すべての案件が仕入れ専門のプロが厳選した不動産物件であるため、高い安心感が魅力といえます。
また、万が一損失が発生した場合でも30%まではPARTNERS Fundingが先に損失を負担する「優先劣後構造」採用しています。
最低投資額も1万円という少額から始められることもあって、20代〜60代という幅広い層のユーザーに人気のようです。
募集開始後すぐに調達額に到達して抽選になってしまうほどです。
運営会社 | |
利回り | 8%(年利) |
優先劣後割合 | 30% |
最低投資額 | 1万円 |
2.クラウドファンディングで資金調達を成功する人の共通点
代表的なクラウドファンディングサイトを紹介しましたが、プロジェクトを募集しても資金調達が成功しなれけば意味がありません。
そこで、ここではクラウドファンディングで資金調達を成功する人に共通する、次の3つのポイントを理解していきましょう。
・メッセージはビジュアル化して伝える
・SNSを活用した認知
2-1.プロジェクトの目的とターゲットを明確にする
クラウドファンディングで成功する人に共通するポイントの1つが、プロジェクトの目的とターゲットが明確であるという点です。
ビジネスにおいても基本的なことですが、何事もスタート前に「なんのために」そして「誰のために」行うのか、という方針をあらかじめ決めることが非常に重要となります。
プロジェクトを募集する前に、まずはそのプロジェクトを行う目的とは何か、そして誰に必要とされるものか、を徹底的に考え抜きましょう。
そうすることで協力してもらう支援者が明確になり、熱量や納得感のあるメッセージが支援者の心を掴み、さらにファンを呼び寄せるプラスの循環に繋がります。
最終的には、プロジェクトのタイトルや説明文で訴えかける内容に大きく左右します。
2-2.メッセージはビジュアル化して伝える(画像や動画、プロトタイプの活用)
ビジュアルでプロジェクトのイメージを伝えられている点もクラウドファンディングで成功する人の共通点です。
プロジェクトの方針が決まれば、後はその魅力をどのようなメッセージで支援者へ訴えかけるかが重要になります。
支援者にプロジェクトに出資してもらうためには、伝えたいメッセージや内容を正しく理解してもらい、その思いへの共感や応援したい気持ちになってもらわなければなりません。
もちろん、プロジェクトの方針に沿ったタイトルや説明文も重要ですが、文字情報だけでは限界があります。
クオリティの高い画像や動画などビジュアル化したのほうが圧倒的に情報量が多く、支援者の理解が早いです。
製品やWebサービスであれば、プロトタイプを参考として見せることも有効な手段の1つでしょう。
2-3.SNSを活用した認知活動をする
クラウドファンディングで資金調達を成功している人は、共通してSNSを中心としたプロジェクトの認知活動を行っています。
いわゆるプロモーションです。
もちろん、クラウドファンディングサイトに掲載されるため、ある程度の自然流入はありますが、見込める母数は決まっています。
できればプロジェクトの募集前から、FacebookやTwitter、InstagramなどのSNSを活用してプロジェクトの認知を広めましょう。
募集開始後も、プロジェクト開始の告知をするだけでなく、定期的に進捗状況や補足情報など、地道なアピールを続けることが重要です。
場合によっては、インフルエンサーを活用したマーケティングサービスを利用することを検討しても良いかもしれません。
3.プロジェクト立ち上げから終了後までの流れ
クラウドファンディングサイトでプロジェクトを立ち上げてから、終了するまでの一連の流れを確認していきましょう。
・プロジェクトの審査
・プロジェクトの開始
・プロジェクトの認知
・プロジェクトの終了
・支援者へのリターン提供
3-1.プロジェクトの登録・投稿
利用したいクラウドファンディングサイトへ登録して、プロジェクト内容や目的、資金調達目標額を設定、プロジェクトを登録・投稿します。
プロジェクトの内容には、上記2-2で述べた画像や動画を最大限活用しましょう。
3-2.プロジェクトの審査
クラウドファンディングサイトの運営会社が、あなたのプロジェクトを公開すべきか審査します。
審査期間や審査基準は、クラウドファンディングサイトによって千差万別です。
場合によっては、掲載するタイトルや画像の変更といったアドバイスや提案をしてくれる場合もありますので、ぜひ参考にしましょう。
3-3.プロジェクトの開始
審査を通過すると、いよいよプロジェクトがクラウドファンディングサイトに公開されます。
ここから、プロジェクトの資金調達がスタートするわけですが、油断はできません。
クラウドファンディングサイトでは、支援された資金の金額はもちろん、ページへのアクセス数などもわかります。
日々の状況に合わせて、プロジェクトのページに掲載する文章や写真、動画などを編集して、魅力的なページにしましょう。
3-4.プロジェクトの認知
プロジェクトのページを閲覧してもらうために、認知活動、つまりプロモーションを行います。
上記2-3で述べたように、活動の経過報告も含めて継続的にアピールする機会を作っていくことが成功へ繋がる鍵の1つです。
3-5.プロジェクトの終了
資金の調達金額が目標額に達したところで、プロジェクトは終了です。
調達資金のうち、クラウドファンディングサイトの手数料が差し引かれた金額が口座へ振り込めるようになります。
また、目標額に到達していない場合でも、設定した期間が終わればプロジェクトは終了です。
その場合、基本的にはプロジェクトは未達成となり、支援金は返金されます。
ただし、募集方式によっては、プロジェクトが未達成でも、集まった金額でプロジェクトを実行するケースもあります。
その場合は、支援したお金は返金されません。支援者は事前に募集方式を確認しておきましょう。
3-6.支援者へのリターン提供
最後に、プロジェクトで打ち出した目標を達成したタイミングで、支援者へお礼としてリターンを提供します。
製品ならその製品を、Webサービスなら一定期間の利用権を設定することが多いです。
リターン提供まで時間が空くことが往々にしてあるので、定期的に進捗報告などコミュニケーションを行う必要もあるでしょう。
まとめ
クラウドファンディングサイトには、主に大きく4つのタイプがあり、それぞれ異なった特徴を有しています。
特に投資型クラウドファンディングは、これまで資金調達が主目的であったクラウドファンディングに、投資という新たな目線が加わったクラウドファンディングです。
資金調達や投資など、あなたの利用目的に応じて、適切なクラウドファンディングサイトを使い分けをしていきたいところです。
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