目次
クラウドファンティングの基礎知識
はじめに、クラウドファンティングの特徴や一般的な融資との違いを解説します。どのような特徴があり、一般的な融資と何が違うのでしょうか?
クラウドファンティングと一般的な融資の違い
クラウドファンティングとは、ネットを理由して不特定多数の人からお金を集る形で必要な金額を集めることです。一方、一般的な融資は銀行をはじめとする金融機関から必要なお金を借り受ける方式を指します。クラウドファンティングは、誰でもどんなことにも資金を集めることが可能です。たとえば、実績がない人が事業を始めたいというときは、金融機関が希望額の融資をしてくれないこともあります。しかし、クラウドファンティングならば、出資者さえ集まれば大丈夫です。一方、一般的な融資は、金融機関が認めれば確実に受けられるのがメリットといえます。
クラウドファンティングの種類
クラウドファンティングには「金融型」と「購入型」があります。購入型というのはネットショッピングの延長のような形で参加できるクラウドファンティングです。クラウドファンティングといって多くの方が思い浮かべるのはこのタイプです。出資者は提示された金額を払い、その見返りとして品物やサービスを受け取ります。金額は数千円~利用でき、出資を集める理由もいろいろです。たとえば、店を開きたいという方もいれば、特定の品物を作りたい、サービスを実施したいといってクラウドファンティングをするケースもあります。もう1つの「金融型」は、出資に対するリターンとしてお金や非上場企業の株式を受け取るクラウドファンティングです。こちらは、新しい投資として世界各国で取り入れられています。現在は、仮想通貨をリターンとする金融型融資もあります。
購入型クラウドファンティングのデメリット
出資する方が年々増加しているクラウドファンティングですが、ノーリスクではありません。ここでは、購入型クラウドファンティングのデメリットを解説します。どんなデメリットがあるかクラウドファンティングに出資する前にしっかりと把握しておきましょう。
リターンが受けられない可能性がある
購入型クラウドファンティングには、さまざまなリターンがあります。しかし、事業がうまく行かなかった場合リターンがうまく配当されないこともあるのです。現在のところ、クラウドファンティングのリターンに関して法規制はありません。どんなリターンを出資者に対して行うかは、クラウドファンティングを行う個人や事業者に任されています。事業者によっては豪華すぎるリターンを設定した結果、出資者全員にリターンを配当できなくなったという事例もあるので、そのリスクは承知しておきましょう。
一度出資したら取りやめられない
購入型クラウドファンティングに返金はききません。一度、出資したら取り消せないことを承知しておきましょう。購入型クラウドファンティングには、いろいろな種類があります。数千円で利用できるものもあれば、10万円を超えるものもあり、その分リターンは豪華になるのが一般的です。しかし、そのリターンがいつ受けられるかはクラウドファンティングによって違います。たとえば、出資して1年後に「宿泊クーポンプレゼント」というリターンが受けられるものもあるでしょう。出資した後「1年後に本当に宿泊できるかわからないから取り消したい」ということはできませんので、気をつけましょう。
融資型クラウドファンティングのデメリット
投資型と同様、融資型クラウドファンティングにもデメリットがあります。ここではその一例を紹介しますので、融資型クラウドファンディングを投資として行いたい方は、参考にしてみてください。
融資先の企業情報が分かりにくい
クラウドファンティングに関しては、まだ法律が整いきっていないのが現状です。そのため、クラウドファンティングを集う起業家や業者は、どのような情報を出資者に提示しても自由な状態になっています。ですから、起業者や業者によっては、都合のいいことばかり提示していることもあるでしょう。あまりに都合のよいことばかり並べている起業家には注意が必要です。逆に、自社のデメリットや現状を堂々と提示している起業家や業者は信用ができるといえます。現在のところ、融資型クラウドファンティングを行っているプラットフォームサイトも一定の審査基準を設けているところが多いですが、投資する前に疑問点があったら質問ができる起業家や業者を選ぶのがおすすめです。
運用している間は解約ができない
融資型クラウドファンティングも運用している間は解約ができません。つまり「元本割れしたから、損切りしたい」と思っても、解約ができないのです。そのため、大きく損をする可能性もあります。少額から融資できる反面、リスクも高い投資方法といえるでしょう。
不動産投資型のクラウドファンティングのデメリット
ここでは、融資型クラウドファンティングの1つ。不動産投資型のデメリットについて解説します。メリットが強調されることが多い不動産投資型クラウドファンディングですが、デメリットもあるのでしっかりと把握しておき真ましょう。
元本割れするリスクがある
融資型クラウドファンティング同様、不動産型クラウドファンティングも元本割れする怖れがあります。特に、投資した不動産が思っているような収益を上げられなかった場合は元本割れするリスクが高まるでしょう。また、融資型クラウドファンティング同様、途中で解約できません。起業家が「これで終わりです」と終了するまで続きます。
ローンなどを利用した投資はできない
現在のところ、クラウドファンティングは一括払いが原則です。ローンを組んで数百万の投資は行えません。そのため、多くのクラウドファンティングが、一口一万円~投資ができるようになっています。「少額から不動産投資をはじめてみたい」という方や、「資産が少ないので無理なく投資を行いたい」という方には魅力的です。 一方で、一口だけ投資しても高額なリターンは期待できません。たとえば、一万円投資してリターンが数百円しかなかったとすれば、数百万規模の投資に比べてリターンの大きさを実感できにくいでしょう。たくさんの口数を投資すればいいのですが、人気の物件はすぐに運用が終了したり、投資ができるか抽選になることもあるため注意が必要です。 また、「クラウドファンティングで不動産投資をしたいので融資を受けたい」という申し込みにスムーズに応じてくれる金融機関はまだ少ないのが現状です。
クラウドファンティングを行う場合はデメリットも把握しておこう
クラウドファンティングは気軽に起業家や企業を応援できる反面、元本割れ、リターンが得られないといったリスクもあります。購入型でも融資型でも一定のリスクはあるので、それを承知で投資しましょう。特に、融資型クラウドファンティングは、投資として行うにはややハイリスクであることを理解して投資を行うのがおすすめです。
コメント