クラウドファンディングで失敗しないための5つのポイントとは?

クラウドファンディングのリスク

クラウドファンディングのリスクまずクラウドファンディングの種類によるリスクについて見ていきます。クラウドファンディングも投資である以上ノーリスクはあり得ません。100%安全な投資は、リターンも期待できないからです。

1.リターンが受け取れない(購入型)

購入型のクラウドファンディングの場合、そもそもリターンが受け取れないというリスクがあります。目標額に達することで実施が決まる「All or Nothing」方式の場合、そのシステムゆえにそもそもプロジェクトがスタートしないことがあります。その場合リターンは得られません。必ず実施が約束されている「All In」方式であってもリターンが保証されるものではありません。何らかの理由でプロジェクトが頓挫した場合、当然利益は上がらないからです。

2.融資先がわからない(ソーシャルレンディング)

融資先がわからないことは、投資の安定性を担保する上では大きなリスクです。ソーシャルレンディング(融資型のクラウドファンディング)の場合、投資サイトにおいて必ずしも融資先の詳しい情報が得られません。融資先に関する情報公開が制限を受けている場合が少なくないからです。

3.分配金が変動する(ファンド投資型)

ファンドに投資する形の場合、リターンは分配金として得られるわけですが、これも期待通りではないリスクをはらんでいます。事業が順調に進めばいいのですが、そう思いどおりにはいきません。進捗が思わしくない場合には、募集時の条件通りに分配金が生じない場合があり得ます。

4.イグジットしないとリターンしない(株式投資型)

株式投資型のクラウドファンディングは、ハイリターンが得られますが、それゆえに大きなリスクも背負っています。非上場の株式が投資対象ですので、株式そのものの売買での経常的な利益は期待できないからです。IPO(新規公開株)としての売買益やM&Aによる企業売却益、いわゆるイグジットがない限りリターンは得られません。

5.基本的に返金やキャンセルが効かない

すべてのクラウドファンディングで共通していえることとして、投資の返金が保証されていないのも大きなリスクです。購入型の場合は、原則的に投資後にプロジェクトの支援をやめることはできません。その他のクラウドファンディングの場合は、募集期間中であればキャンセルできるものもありますが、期間を超えるとキャンセルできません。

失敗例に学ぶ

失敗例に学ぶ少ない投資経験でも失敗しないためには、すでに起きている失敗例を熟知してその問題点を学んでおくのが効果的です。歴史を学ぶのは同じ過ちを繰り返さないためです。

融資先の不祥事や貸し倒れ(ソーシャルレンディングの場合)

ソーシャルレンディングでは、融資した運営会社のトラブルや、貸し倒れが生じた際の担保が不十分だった例などが見られます。ある運営会社は、融資先を適切にモニタリングしていなかったため、目的外の利用に気づきませんでした。そもそも運営会社自体が不当な流用をしていた例もあります。また貸し倒れに対応する保証が適切でない例も散見されます。融資先が担保としていた不動産の査定額が水増しされていて、売却による返済が十分でなかった事例もあります。

出資金が戻らなかったり利回りが確保できなかったりする(ファンド投資型の場合)

ファンド投資型の場合、プロジェクト終了時に利益が上がらずに出資金が戻らないことがありました。また予定していた融資の運用ができず、利回りが得られないことも起きています。不動産投資におけるファンド投資型で、プロジェクト終了時に物件を処分しようとした際、不動産市況に影響されて売却できなかったり、時間がかかって出資金返済が遅れたりした例があります。また、コロナ禍など不測の事態によって運用対象の市況が影響を受けて、募集時に約束された利回りが得られないことも増えてきています。

投資先が倒産したり利益が上がらなかったりする(株式投資型の場合)

株式投資型の場合、最も影響を受けるのは投資したベンチャー企業の運営状況です。非上場のベンチャー企業はどうしても資本力が脆弱です。事業の進捗が芳しくないとき、大手企業のような体力は望めずあえなく倒産となった例は少なくありません。また、株式の上場やM&Aといった投資家への利益につながるイグジットが得られないこともあります。実際、株式投資型の企業で上場に成功した例は少なく、M&Aを含めても10件に達していません。

リスク回避のための5つのポイント

リスク回避のための5つのポイントリスクを回避するために気をつけておきたい5つのポイントをお教えします。できるだけリスクとなる要因を少なくして、より安全な投資ができるようになりましょう。

1.運営会社をよく調べよう

まず、投資の窓口となる運営会社についてしっかりと調べておきましょう。特に融資型クラウドファンディングの場合、運営会社自体の問題がリスクにつながることを見てきましたね。運営会社の今までの実績、経営陣の来歴は押さえておきたいところです。またどのような会社が出資しているかも重要なバロメーターになります。

2.融資先や投資対象がわかるものを選ぼう

運営会社はしっかりしていても、その先の融資先や投資の対象が怪しいものは避けるべきです。特に融資型の場合は、融資先に返済能力がなければリターンは期待できません。融資先が明示されていたり、その財務状態が公開されていたりする案件がベターです。貸付時の金利が低く抑えられている案件を選ぶことで、貸し倒れに陥る事態を避けられます。

3.担保や保証を確かめよう

万一の際、投資した資金を確保できるよう、しっかり保証のある案件を選ぶことも重要です。不動産投資型であれば、運用対象の不動産の面積や築年数などは公開されています。これらの公開情報をしっかり確かめておくことでリスクは大きく低減されます。融資型の場合は、貸付のリスク低減のために担保などを示している場合が多いです。ただこれが貸付に対して十分なものかどうか、保証の裏付けとなる保証会社の状況などもしっかり調べておきたいですね。

4.利回りやインカムゲインばかりを求めない

利回りが高いものや、長期的に配当を保証しているようなものは魅力的ですが、それだけに疑ってかかる必要があります。利回りが高いということはリスクも高いと考える必要があります。貸付金利を高くすることで利回りを確保していたり、好条件での売却益をあてこんでいたり、無理のある運用計画があるかもしれません。利回りが高い案件は、裏付けがはっきりしていないかぎり避けましょう。運用益や株式の配当などによるインカムゲインのみを求めると、長期的な運用の中で市況の変化から想定通りにリターンしないことはよくあります。短期的な運用で確実なリターンを得ていくような案件にも目を向けることでリスクを抑えられます。

5.複数のサービスに分散投資しよう

特定のサービスがいかに魅力的でも、これに集中投資すればもしものときにはすべてを失います。これを避けるには分散投資を取り入れるべきです。分散投資では、3社から5社程度の運営会社に投資を行います。融資型やファンド投資型、株式投資型などタイプの異なるものを取り入れることが重要です。融資先の事業の分野や運用の期間、投資のタイミングなどを変えていくことで全体としてのリスクを平均化できます。

投資にリスクはつきもの!クラウドファンディングの失敗を回避して成功につなげよう

投資にリスクはつきもの!クラウドファンディングの失敗を回避して成功につなげよう運営会社を通して行うクラウドファンディングは、リスク回避も会社がやってくれると思いがちです。しかし投資である以上、リスクは出資者が背負わなければなりません。多くの失敗は投資先の情報などに注意を払わなかったことに拠っています。投資先や運用の状態などをしっかり把握することでリスクは回避できます。より安全な投資によって、確実なリターンを手にしたいですね。

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