クラウドファンディングの種類
クラウドファンディングは2000年代後半にアメリカで盛んになりました。日本で開始されてから10年以上経過します。その間に新しい仕組みが増えて、種類が多くなっています。ここでは非投資型2種類と投資型3種類の説明をします。支援者は少額からはじめられる点、お金の流れが把握できる点が安心です。発案者は自分のプロジェクトにどれだけ支援していただけるか。支援者は数多くあるプロジェクトの中でどれだけ共感できるか。ゲーム性があり楽しめるのに加えて、発案者と支援者の繋がりができるきっかけになり、絆を強められるのも魅力のひとつです。
非投資型
2011年の東日本大震災でも活用された寄付型を含む非投資型です。寄付型は見返りは期待せず、支援という形で応援したい気持ちを先方に伝えられます。購入型の場合は見返りとして特別な特典がある場合があります。ご自身が受けたい見返りを探して楽しめます。
購入型
個人や企業が発案したプロジェクトを応援できます。プロジェクト発案者は支援者から資金の提供を受け商品などを完成させます。お金が見返りになることはありません。提供の見返りとして商品や屋号の任命権、映像関係なら出演できるなどの特別なサービスを受けられることがあります。また、受けたサービスがSNSで拡散されれば話題になり、発案者、支援者の両者の達成感が想像以上に高まります。
寄付型
国内で一躍知れられた寄付型は、支援者から寄付という形で資金を提供します。公共の福祉目的が多いのでお金のリターンはまずありませんが、手紙など感謝の気持ちを届けてくれる場合があります。発案者による活動報告などを支援者が確認することで、精神的に満たされ温かい気持ちになります。加えて、手助けができたと実感が湧き、達成感を得られます。
投資型
株式や配当金など金銭の見返りを期待できます。通常行われている投資と遜色ない程度に行えます。そのため、しっかりと情報を仕入れることが成功の秘訣です。
融資型
融資型クラウドファンディングは、ソーシャルレンディングまたは貸付型クラウドファンディングとも呼ばれています。投資したい企業を支援者が直接選び、融資ができます。融資型でしか公表していない企業もあるので特別な出会いがあるのが特徴です。金利、返済期間などはじめから取り決めが交わされます。
ファンド型
ファンド型は事業投資です。そのため社会貢献性を強く感じられます。見返りは、事業が成功すれば分配されるお金が多くなります。事業の業績、売上次第で見返りが異なるので応援する気持ちが熱くなるでしょう。ハイリスクハイリターンなので夢がある一方で損失もあるのが特徴です。また、出資すると案件が満期になるまで分配されないので注意しましょう。
株式型
株式型クラウドファンディングは非上場株式の発行により、インターネットを通じて少額資金を集める方法です。企業は年間1億円未満まで資金調達できます。投資家の投資金額は50万円までと上限金額が決まっています。これまでは個人投資家が未公開株を入手できない仕組みでしたが、スタートしたベンチャー企業などの株式を入手できるようになりました。規模が小さい企業でも魅力ある事業を行っていれば投資できるチャンスがあります。しかし、そのため不安定要素がありハイリスクハイリターンの投資です。加えて、申し込みを行ったからといっても購入できるかは不明です。
クラウドファンディングの見返りとリスク
クラウドファンディングの見返りは非投資型、投資型ともに種類、プロジェクトごとに内容が異なります。また、リスクはないことが理想ですが、ゼロではありません。大切なお金を預けるため十分に情報を集めるなどして注意をする必要があります。
非投資型の見返りとリスク
非投資型の見返りは基本的にお金ではありません。支援したそれぞれの企業の活動報告やお礼状など、気持ちで応えてくれます。しかし、稀に商品による提供がありそれが見返りといえます。非投資は応援する気持ちであることが前提で、リスクがあるとは考えないほうが粋といえます。
投資型の見返りとリスク
大きな成長を継続できる企業(スタートアップ)をご自身で選択しその企業に投資します。融資型以外はハイリターンも期待できますが、元本割れや消失するなどのリスクもあります。
融資型
融資型の見返りは利息と元本です。近年の銀行等の低金利を考えると驚くほどの見返りが期待でき元本の返金もあります。しかし、それも融資先の企業の業績に左右されます。支援先が倒産すれば保証がないため融資したお金は全額消失します。
ファンド型
ファンド型の見返りは、あくまでも企業に利益が出た場合に分配されます。利益がいつ出るかは支援した先の企業の努力次第です。分配されるのはお金の場合と商品などになる場合があるので企業の条件を確認する必要があります。リスクは、先行きが不透明なので長期にわたって利益が出ない可能性があり、分配が早期に期待できないところです。企業の行うサービスや手掛けている商品を気に入ることで応援している気持ちを持てば、精神的に楽になるかもしれません。
株式型
株式型の見返りは、証券会社で株式を購入したとき同様に、企業が成長したときに大きな金額のお金が期待できます。リスクは、上場企業とは異なり有価証券報告書を作成していないことが多いこと、会計監査を受けていないこと、株式を好きなタイミングで売却、追加ができないこと、支援先の企業の倒産により支援金が消失することなどがあげられます。
クラウドファンディングの見返りとリスクを理解しよう
クラウドファンディングでは見返りが期待できるものがあります。しかし、リスクを伴うことも十分にあります。応援したい企業、個人または支援を募集している企業、個人のことをしっかりと調べて理解することが何よりも優先されます。そのうえで、まずは少額を投資することからはじめると、万が一リスクが発生した場合に経済的、精神的な負担を軽減できるでしょう。
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